クリヨウジ(久里洋二)/ Yoji Kuri

1928年、福井県鯖江市に生まれる。
1950年、漫画家になるため上京。横山泰三に師事。
共同通信社の画信部に嘱託として勤め時代風刺の一コマ漫画を描く。
文化学院美術科、アテネフランセで学ぶ。
1958年、久里実験漫画工房設立。自費出版した『久里洋二漫画集』で第4回文芸春秋漫画賞受賞 。
1960年、アニメーションの制作に乗り出す。真鍋博、柳原良平と共に「アニメーション三人の会」を結成し、「草月アートセンター」でアニメーション映画祭を主宰。様々な芸術家と交流し実験的なアニメーションを発表した。同映画祭にて手塚治虫、和田誠、宇野亜喜良、横尾忠則等にアニメーション制作を推進。日本のアニメーション黎明期の立役者として礎を築いた。代表作『人間動物園』は世界中の映画祭で11冠受賞。各国の映画祭で審査員を務め、展覧会・上映会が開催された。
テレビ創世記より、深夜番組「11PM」で毎週月曜日出演とアニメーションが放映され、NHK「みんなのうた」「ひょっこりひょうたん島OP映像」での映像制作や「24時間テレビ」のロゴマークをデザインした。
1970年、大阪万国博覧会にて3つのパビリオンで作品を発表。
1980年代頃から本格的に画業に専念。今までにニューヨーク近代美術館、パリ市立近代美術館、山梨県立美術館、池田20世紀美術館、ベルギー・ゲント市、ドイツ・シュトッゥトガルト市ほかで展覧会が開催されている。スイスの美術雑誌「グラフィス」の表紙デザインを日本人で初めて担当。「かまぼこ板絵国際コンクール小さな美術展」の実行委員長に就任。「リサイクルアート展」を渋谷PARCO、渋谷西武デパートで開催。「鯖江市まなべの館」の名誉館長に就任。同館に「久里洋二の部屋」設立。
1982年、紺綬褒章。1992年、紫綬褒章。1996年、紺綬褒章(2度目)。2011年、旭日小綬章を受賞。
2016年、88才で描きおろした500ページの漫画集『クレージーマンガ』が日本漫画家協会賞・カートゥーン部門大賞を受賞。同年氏名表記をカタカナに変更し、以降クリヨウジとして活動。
2018年、「広島国際アニメーションフェスティバル」の国際名誉会長に就任。音楽とアニメーションの実験的イベント「チャネリング・ウィズ・ミスター・クリヨウジ」開催。福井県金津創作の森美術館で大規模展覧会「クリヨウジの大冒険」開催。
2019年、六本木21_21DESIGN SIGHTの企画展「ユーモア展」に参加、同時に個展「クレージーハウス」開催。
2023年、現在まで毎年個展開催。現役での作品制作とともにアーカイブをはじめている。

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